
あの人に聞いた最高の普通な日々。
どんな時にもちょうどよく、
暮らしになじんで心地いい。
デッサンのワードローブに込められたのは、
着る人の日常にそっと寄り添い、余白を描くこと。
さらに今シーズンは「最高の普通な日々」がテーマ。
ここでは、“何気ない日々が特別である”という
デッサンの想いを体現する、素敵なあの人の暮らしを
訪ねてみました。

栃木県那須にある、“デザインとことば”をつくる会社PICNIC Inc.のグラフィックデザイナー村山辰徳さんと、ことばを書く愛那さん。
豊かな自然の中に建てた一軒家で、娘の編ちゃんと愛犬2匹と穏やかな暮らしを送っている。
村山 辰徳さん
PICNIC・グラフィックデザイナー
村山 愛那さん
PICNIC代表・ことばを書く人
村山 編(あむ)ちゃん
3歳
東京から那須へ。
心の赴くままに始めた移住生活

グラフィックデザイナー・アートディレクターとして都内で勤務していた村山辰徳さんと、制作プロデューサーや保育士として勤めていた愛那さん。2人が栃木県の那須で暮らすようになったのは、2021年のこと。多忙を極めた20代を経て、子どもや犬にとっても暮らしやすそうと感じた那須へ活動の場を移し、デザイン会社PICNIC Inc.を立ち上げた。
グラフィックデザイナー・アートディレクターとして都内で勤務していた村山辰徳さんと、制作プロデューサーや保育士として勤めていた愛那さん。2人が栃木県の那須で暮らすようになったのは、2021年のこと。多忙を極めた20代を経て、子どもや犬にとっても暮らしやすそうと感じた那須へ活動の場を移し、デザイン会社PICNIC Inc.を立ち上げた。
村山家が暮らすのは、のびのびとした庭を構える平屋だ。部屋の窓からは那須の雄大な自然を眺めることができ、穏やかで落ち着いた空気に包まれている。そしてそこに置かれているのは、家具や器など、どれ一つとってもこだわりを持って選び、丁寧に慈しまれているものばかり。
「平屋暮らしは最初から決めていました。もともと憧れもありましたが、隔たりがなく、家族同士のコミュニケーションが取りやすそうというところに魅力を感じていました。この家は部屋数が少ない分、ふわっと広く、みんながどこにいても存在が感じられて安心できるんです」。
対話の積み重ねから生まれた、
自分たちらしい仕事の在り方
住まいには仕事場であるアトリエを構え、そこで作業を行う。デザイン会社PICNIC Inc.で大切にしていることの中には、“自身の日々を犠牲にしない”という想いも。しかし、移住後もしばらくせわしなく働いていたという辰徳さん。子煩悩な性格ゆえ、仕事と子育ての両立に苦しんだ時期もあったそう。
「彼がいっぱいいっぱいになっている姿をみて、夫婦で話し合いを重ねました。お互い、“~すべき”という考え方を強く持っていたんです。子どもの前ではこうあるべき、仕事はこうあるべきだと。けれどその考え方を無くそうと2人で決意し、最近はアトリエにも子どもを連れていくようになりました。仕事とプライベートを切り分けるのではなく、一緒にみんなで楽しもうと。今のスタイルになってから、家族により一体感が生まれた気がします」。
スタイルの変化は、辰徳さんのデザインにも起きたという。
「外は緑が溢れゆるやかな時間が流れているのに、自分はデジタルに入っていて、そのギャップについていけない時期がありました。そこからは手描きを用いるなど、アナログな手法に立ち返ることで頭の中がすっきりしたんです。時間がかかる分、今まで何十件も並行していた作業を止めなくてはならない。もちろん収入は減りますが、自然と心にも余裕ができる。それが自分にとっては心地よくて。お金への価値観も変わりました。生きるうえで必要な分だけ稼げばいいんだと。その分できた時間を子どもや暮らしに使うことで、バランスが取れています」。
村山家が生活や仕事をするうえで大切にしているのは日々の対話。
必ずしも1つの選択肢にとらわれず、話し合いを重ねたその過程から、ゆっくりと自分たちらしい選択をし経年変化していくことが、村山家の“最高の普通の日々”へつながっている。
ごくごく普通の暮らしに息づく、
かけがえのない豊かさ
村山家の習慣として、記念日はモノより体験を大事にしている。また、編ちゃんの誕生日にはキャンプや温泉に行くなど、自然の中でアクティブに楽しむことが多いそう。そんな愛おしく何気ない日常はもちろん、夫婦がともに豊かさを感じた瞬間は、街や地域の人たちとのつながりだった。「移住してから、近所のおばあちゃんと話したり、編の保育園で育てている畑の野菜をたくさんもらったり。自分が経験してこなかったつながりをこちらで知れて、すごく豊かだなと感じました」と、愛那さん。
辰徳さんはこれからの暮らしについてこう話す。
「ここでも忙しい人はたくさんいるんですけど、仕事以外の生活で忙しい人が多いんです。人の田んぼへ平気で手伝いに行ったり、季節によって全然別のことをしていたり。何者っていうのがあんまりなくて。肩書きにとらわれずどこか肩の力が抜けていて、自分の得意をベースにやりたいことをやって生きている。そういう暮らし方になっていきたいなと思いますね」。
デザインも着心地も両立した
デイリーウェア
愛那さんが着用しているのは、リサイクルデニム素材を使用したシャツワンピース。「素材感が柔らかく、すごく着心地がいいです。袖口にゴムが入っているので、ふんわりとしたボリューム感が可愛いうえに、仕事や家事などの作業もしやすいのがうれしいですね」。
ゆったりとしたシルエットと、リラックス感のある履き心地が特徴のワイドパンツは辰徳さんのお気に入り。「パッチやポケットのラインプリントなど、派手すぎない遊び心が絶妙です。那須では華美なデザインのものを着ていると少し背伸びをしているように感じてしまうのですが、デッサンの服は程よく品があって、デイリーにもきちんとしたシーンにも着られるデザインがありがたいです」。
あの人に聞いた 最高の普通な日々。
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