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監 修
銀座フィニッシングスクール
ティアラファクトリー主宰
矢部 惠子さん
Profile
日本ホテルスクール国際ホテル科卒業。2005年銀座にフィニッシングスクールを設立。現在は銀座とパリを拠点にプロトコールマナーの講師や監修、執筆等で活躍中。
お葬式は突然のことで戸惑うことも多いですが、基本を押さえておけば安心して準備が進められます。
通夜・お葬式での服装やマナー、知っておきたいポイントをQ&A式でご紹介します。
Q1
通夜での服装は?
Answer
本来は喪服でなくても問題はありませんが、準備ができるならば喪服を着用するのが理想という認識が一般的です。
そのため終業後に通夜へ参列する場合は仕事着のままでも良いですが、「このような服装で申し訳ありません」と一言お伝えする方がよいでしょう。
ただし喪服でなくてもよいとはいえ、できる限りの配慮は必要です。華美な服装は避け、黒か濃紺、グレーなどでまとめましょう。
Q2
親がなくなった場合には
葬儀では着物を着たほうが
良いのでしょうか?
Answer
故人が親の場合は、30代後半であれば和装でも洋装でも問題ありません。
洋装の場合は、黒い平服ではなく喪服にしましょう。
和装であれば、黒無地染め抜き五つ紋入りの着物を選びましょう。
Q3
黒い服でも
ふさわしくないものは
あるのでしょうか?
Answer
黒一色のワンピースやスーツでは素材や装飾に気をつければ着ても問題ありませんが、肌の露出は抑えるのがマナー。ノースリーブや襟元が空いたデザイン、膝が見えるミニスカートやタイトスカートは厳禁です。
光沢のあるサテンやニット、肌が透ける素材もNG。装飾では、金ボタンやスパンコールなどもふさわしくありません。
30代以降になると葬儀に出る機会も増えるので、きちんとした喪服でオールシーズン着用できるセットアップと、出来れば真夏用を揃えておくのがベストです。
Q4
ブラックフォーマルの
黒には違いがあるの?
Answer
ブラックフォーマルウェアに用いられている素材は、特殊な染め方をして深い黒色に発色させています。
通常のブラックスーツでは、白っぽく見えてしまいます。
Q5
パンツスーツでも
よいのでしょうか?
Answer
葬儀の装いはワンピースかスカートのスーツが主ですが、最近はパンツスーツも増えてきており失礼にはあたりません。
特に小さな子供やお年寄りを連れての参列やお手伝いを頼まれているときなどは、動きやすいパンツスーツがおすすめです。
Q6
小物類は何を用意すれば
いいのでしょうか?
Answer
バッグバッグは布製・表皮製の小型の黒の物を用います。エナメルなど光沢のある素材や金具が付いたものは避けましょう。
シューズ靴は黒一色でつま先とかかとが隠れるデザインであることが原則です。
布製や革製のマットな質感のものにしましょう。光るエナメル素材やオープントウ、バックストラップ、
ミュール、ブーツなどはふさわしくありません。
アクセサリー日本では涙を表すパールのネックレスがふさわしいです。ただし必ず一連のネックレスを用います。
二連のネックレスなど重なるものは「凶事が重なる」ということから日本ではふさわしくありません。
パール以外では、黒曜石や黒べっ甲・黒珊瑚・ジェット・オニキスなどを用います。
数珠(念珠)基本的な喪服の装いの一部として、準備しておきたいものです。小ぶりの片手念珠がバランス良く映りますが、各宗派に応じてそろえて下さい。
ハンカチ黒か白の無地が基本です。黒い装いのなかでは柄物は目立ちますので、避けてください。
白の無地が刺繍やレースを施したフォーマル用を事前に準備しておきましょう。
Q7
マニキュアは
どうしたらよいでしょう?
Answer
除光液で落とせるのであれば透明やベージュ以外は落としましょう。すぐに落とすことが難しいジェルネイルなどは喪服専用の手袋を着用しましょう。
Q8
お化粧はどうしたら
良いでしょう?
Answer
最近はナチュラルメイクが基本マナーとなっております。
口紅も塗ってはいけないわけではありませんが、赤などは避け、ベージュ等のナチュラルなものを選びましょう。