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21.11.26

みんなの台所

邦栄堂製麺の餃子の皮で作る”酒に合う水餃子”

1953年に創業した〈邦栄堂製麺〉は、鎌倉にある製麺所。40年以上前の製麺機と昔ながらの製法で作られる麺や餃子の皮が大人気で、地元・鎌倉の住民をはじめ、全国にもファンを増やし続けている。そんな〈邦栄堂製麺〉三代目の関 康さんが作るのは、もっちもちプリプリ海老の水餃子。思わず酒に手を伸ばしてしまいたくなる逸品だ。

鎌倉の人気製麺所〈邦栄堂製麺〉の三代目店主として、日々忙しなく働く関 康さん。代表になり10年になるが、元々家業を〝継ぐ〟という意識はなかったそうだ。「〈OFF CRAFT WORKS〉という名義で家具を作りながら並行して店を手伝っていたのですが、いい仕事だと思っていたので、父が引退するタイミングで継ぐと言うより〝続けて〟いくことを決めました」

お酒を飲むことや食べ歩きが好きで、以前はよく外食にも出かけていた。好みの味に出合ったら、店の人にレシピを聞いて、家で再現してみる。「元々料理も好きなんですよね。それに酒が好きだから、晩酌のために自分でアテを用意するんです」

そんな関さんが教えてくれたのは「皮の上にとろけるチーズと胡椒をかけてオーブンで焼くだけでも美味しい」という邦栄堂製麺の餃子の皮を使った水餃子。「水餃子自体が適当に何を入れても、そこそこ美味しくできるんです。家にある食材で、気軽に作ってもらえたらと思います」

長ネギと生姜を細かくみじん切り、むき海老はぷりぷりとした食感が残るように大きめにカットし、鶏ひき肉と混ぜる。そこに塩こしょう、ごま油、オイスターソース、隠し味の紹興酒でしっかりと味付け。アクセントでパクチーを加えれば、餡ができあがる。「ほかにレンコンを入れても美味しいし、鶏肉とセロリでもおもしろい。好きなものを適当に入れてしまうのが一番です」

柳宗理18-8ステンレスボール(23cm)は深めでゆるやかな球形なので手に沿いやすく具材を混ぜやすい。

包むのは、くるっと丸く帽子型。「ヒダをつける普通の焼き餃子型の包み方ももちろんいいですが、この包み方のほうが弾力があり、僕の食感の好みです。包み方によって食感が全然違うし、包む人によっても違うからおもしろいですよ。僕は実は包むのは得意ではないので、一緒に食べる人に任せてしまうこともあります」

茹でる時は8〜10個くらいを目安に沸騰した湯に投入。水餃子が浮き上がってきたら上げてOK。麺の場合もそうだけれど、大きめの鍋や深い中華鍋で茹でれば、湯が回るので吹きこぼれを防ぐことができる。〈邦栄堂製麺〉の水餃子の皮は厚めなので、長めに茹でてもへたらない。下味がしっかりとついているので、タレは酢醬油などシンプルに。「市販でも美味しいタレはたくさん出ているので、みなさんの好みでいいと思いますよ」

柳宗理ステンレスアルミ三層鋼両手浅型(22cm)にたっぷりの湯を沸かして茹でる。水餃子が浮き上がってきたら、家事問屋 オーバルすくいザルを使ってさっと湯を切り器に盛りつける。

もちもちしていてなめらかな皮と、海老の食感がクセになる。
お酒と共に、何個でも食べたくなる逸品だ。


Photo:太田太朗
Interview / text:松本昇子

関 康(せき やすし)さん

1978年生まれ。1953年から続く鎌倉〈邦栄堂製麺〉の3代目。〈OFF CRAFT WORKS〉名義で家具作りも行う。趣味は海釣り。お取り寄せ、お問い合わせはInstagram @houeidou.noodle.factoryまたは☎︎0467-22-0719
https://www.instagram.com/houeidou.noodle.factory/

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